これが輪タクです!

 座席は大人二人乗りです。

 冒頭でも記述しましたが、屋根にはソーラーパネルがついています。上田は全国的に見ても晴天率の高い地域なので、ソーラーパネルの力を発揮するにはもってこいです。

 ハンドルだけ見るとバイクみたいですが、実際に足で漕いで運行します。

 さて、この輪タクを運行するまでの道のりを見てみましょう。
 4月後半ドライバーになるメンバーが始めて輪タクと対面しました。

 ドライバーは長野大学の古田ゼミの学生にお願いして行いました。

 
 輪タクの運行について、輪タクの特徴について、観光案内はどのあたりをポイントにすればいいかなど、上田広域市民事業ネットワークの理事の方からお話をお聞きしているところです。

 運行はお客さん相手になるので、事故などないように安全にということが確認されました。
 お話の後、実際に輪タクに初めて乗ってみました。

乗ってみると自転車と同じ感じですが、自分が漕いでいる感覚と後ろの車幅の感覚が違うので、気をつけないとぶつかってしまいます。

 まだ慣れていないため、緊張しながらの運転です。

 
 輪タクに乗った後、実際にコースになる場所を歩いて見てまわりました。

写真は古い町並みが残る柳町を見ているところです。
 5月の頭、実際に人を乗せて公道を走る練習を行いました。後ろに乗ってくれているのは長野大学のコミュニティ体験の講義を受講している1年生です。

 乗り心地やドライバーの接客など、アンケートに答えてもらいました。このときはまだ、座席に座布団がなかったので 、座布団がほしいとの意見が多く出ました。
 実際に公道に出ての練習です。練習したコースは池波正太郎真田太平記館〜上田城の往復コースです。

 写真は柳町を走る様子です。ドライバーにとって、初めて公道に出て練習したので、でこぼこした道の確認や、車が来たときの対応の確認、コースの確認などができました。

 連続して走るとバッテリーの消耗がかなり早いこともわかりました。
 5月22日、輪タクのモニターをしてもらったコミュニティ体験の学生たちとドライバー、こみっとのメンバーなどで輪タクドライバー用のガイドマニュアルを作るために上田のまち歩きを行いました。

 写真は、池波正太郎真田太平記館の館長さんに太平記館のお話や池波正太郎について話をお聞きしているところです。

お話を聞いたあと、実際に展示物も見させていただきました。
 真田太平記館の話をお聞きした後、昼食を食べてから、上田城へ移動しました。

 長野大学は上田市の塩田地域にあるので、1年生にとって初めて上田の町を歩くという学生もいたのでとても良い機会になったようです。
 上田城櫓門前です。

 こみっと筆頭共同代表の高須が学生たちに上田城について簡単ですが説明をしています。

 上田城は平城なので、天守閣のあるお城ではありません。砦のようなお城です。
 県宝の西櫓の下にきました。

 自分が担当する部分についてメモしたり、携帯電話の写真機能で記録を撮ったりしていました。
 上田城のあと、東信史学会の水野さん、山浦さんにお話をお聞きしました。

 水野さんには紺屋町とその周辺の町について昔はどのようになっていたか等、写真のように実際にその場所に行ってお話を伺いました。
山浦さんには資料を中心にお話をお聞きしました。

みんな真剣な表情で聞いています。
 町歩きの最後は手打百芸 おお西の店主、大西さんにお話をお聞きしました。

 大西は柳町にあるお蕎麦屋さんです。建物は昔の建物を利用しています。上田が養蚕で栄えた時代(大正時代ぐらい)に建てられた建物のようでようです。

 昔の柳町の歴史などをお聞きしたり、2階に上げさせていただき家の梁なども見せていただきました。
 コスチュームの検討も学生たちで行いました。

 コンセプトは真田氏の朱色(赤)にして、かっこいいコスチュームを作るために何度も検討を重ねました。
 8月16日に行われた柳町まつりに参加しました。

 柳町はコースになっているため、輪タクのアピールのため参加しました。

 親子連れの方や子どもたちに大人気でした。
 9月17日、18日と輪タク運行のためのステーションの工事を手伝いました。

 作業は壁の古い壁紙を剥ぐ作業や、古い床材を剥ぐ作業です。

 輪タクステーションになる建物は広域市民事業ネットワークさんが借りてステーションとして使います。以前喫茶店だったところを改修してステーションにします。
 輪タクステーションの工事には一年生も参加しました。

 このような作業は初めてのメンバーだったので、広域市民事業の方や、業者の方に聞きながら行いました。
 今回の輪タクは新聞社はもちろんNHKさんにも取材していただき、番組の中で紹介していただくことができました。

 左は上田地域コミュニティサイト「はい!よろこんで」の取材です。

 
 コスチュームが出来上がりました!
 
 コスチュームを着て練習です!

 はっぴ、手甲、脚半!かっこいいですね!
輪タクステーションには椅子がなかったので、地域の家具屋さんからご好意で中古品をいただくことができました。

椅子の一部が傷んでいたりしたので、ペンキを塗ったり椅子の座る部分を替えたりしました。
 右は直した椅子です。

 きれいになりました。

 新品のような椅子です。
 10月15日、輪タクステーションオープンの日がやってきました。輪タクステーションは上田市の原町商店街の池波正太郎真田太平記館のすぐ目の前にオープンしました。

 オープンではセレモニーやテープカットなどもあり、上小地方事務所長さんや上田市の商工観光部長さんなども来賓でいらしていました。

 左はセレモニー直前のドライバーです。緊張した面持ちです。
 さあ、輪タクの運行が始まりました!

 最初は祝賀運行なので来賓の方を乗せて柳町まで行って帰ってきます。

 いってらっしゃい!
 10月22日には上田市民祭のなかで行われた、第3回信州地域づくり交流会の中で輪タク事業のプレゼンテーションを行わせていただきました。
 平成17年度の運行は11月末を持って終了しました。

 来年度は4月の桜の時期から土日祝日を中心にして、観光シーズンや、学生の長期休みの時はなるべく毎日できるようにと考えています。
 上田にお越しの際はぜひ、一度輪タクに乗ってみてください。

歩きでもない、自転車でもないスピードで見る上田のまちを楽しむことがきるはずです。
学生輪タク事業
実施期間 2005年4月後半〜11月末まで
 この学生輪タク事業は、NPO法人上田広域市民事業ネットワークと連携して取組みました。輪タクの本体は上田広域市民事業ネットワークさんが国産の材料を使った第1号として2004年度の事業で開発を行い、私たちこみっとでは2005年度学生と一緒に実際に輪タクの運行を行いました。

 輪タク人力なので、排気ガスが出ません。なので、環境に配慮した乗り物といえます。また、上田市の観光の一つとして活躍できるのではないかと考えています。
 
 この輪タクの特徴はなんと言っても屋根にソーラーパネルを付けている点です。ソーラーパネルで発電した電力をバッテリーに充電しながら走ることができます。基本的には人力ですが、電動アシスト付自転車のように前輪にモーターが付いているので、ある程度の坂道であれば楽に登ることができます。

 

輪タク運行について

 ■ 参加ドライバー8名

 ■ 総営業日 19日 (10月15日〜11月27日の間の土日祝日)  
               (臨時運行日10月24日、始めの1週間はほぼ毎日運行もも含む)

 ■ 総売上 47,050円

 ■ 乗客数 123名
     内訳 大 人 76名
     小 人(小・中学生)16名
     小学生未満 32名

 ■ 1日平均乗客数約 6人

 ■ 1日平均売上2,476円(小数点以下切捨て)

 ■ お客様のいらっしゃった地域
     10月18日以降の営業日でわかるもののみ(数字はその地域のお客様を乗せた回数)
  
       上田市    24(丸子町1も含む)
       埼玉県     4
       神奈川県    4
       宮城県     2
       島根県     2
       茨城県     2
       東京都     2
       伊那市     1
       兵庫県     1
       奈良県     1
       和歌山県    1
       大阪府     1
       三重県     1
       群馬県     1
       富山県     1